子どもに何かをやってほしいとき、つい言ってしまいがちな「早くやりなさい!」「なんでできないの?」という言葉。
でも実は、子どもの年齢によって、響く言葉は大きく違います。
この記事では、小学生低学年と高学年以降の子どもたちに効果的な声かけを、それぞれの発達段階に応じてご紹介します。
◆ 小学生低学年(1〜2年生)に響くのは「共感」と「安心感」
この時期の子どもは、まだ自分で頑張る力や自信が育ち途中。
「やらなきゃいけない」と頭で分かっていても、感情が先に立って行動に移せないことも多いのです。
そんなとき、命令調の「〇〇しなさい!」という声かけは、やる気を失わせる原因に。
◎ 低学年に効果的な声かけ例
シーン | NGな声かけ | 効果的な声かけ |
---|---|---|
片付け | 「早く片付けなさい!」 | 「おもちゃ、おうちに帰してあげようか♪」 |
挨拶 | 「ちゃんと挨拶しなさい!」 | 「〇〇くんの“おはよう”聞けたらパパうれしいな」 |
習い事 | 「練習しなさい!」 | 「昨日よりうまくなってたよ!今日もやってみる?」 |
お手伝い | 「手伝って!」 | 「〇〇くんがいると助かるな〜お願いできる?」 |
◎ 小さな成功体験を「大げさに褒める」がポイント
たとえちょっとしかできていなくても、
「〇〇が上手でね!」「〇〇できるなんてすごい!」
と褒めることで、子どもは「自分はできる」と思い込み、前向きに取り組むようになります。
この「褒めのスパイラル」が、自然と習慣化につながります。
◆ 小学高学年(4〜6年生)以降には「納得感」と「信頼」がカギ
高学年になると、思考力や自己主張が一気に伸び、「やる・やらない」を自分で判断したがるようになります。
この時期に「やりなさい!」と言っても、逆に反発されたり、やる気をなくされたりすることがよくあります。
◎ 高学年に効果的な声かけ例
シーン | 効果的な声かけの工夫 |
---|---|
片付け | 「どうしたら気持ちよく片付けできるかな?」と相談スタイルに |
勉強・習い事 | 「今やる?それとも夕飯の後にやる?」と選択肢を与える |
やる気が出ないとき | 「やりたくない理由ある?話聞かせてくれると嬉しい」 |
成功体験の振り返り | 「前はできなかったのに、今はこんなにできるようになったね」 |
◎ 思春期の入り口には「コントロール」ではなく「サポート」を
高学年の子どもにとって、親に信じてもらえること、自分で決められることは大きな自信になります。
大切なのは、「指示」よりも「信頼」、「注意」よりも「問いかけ」です。
◆ まとめ:年齢に合った声かけで、やる気と自信を育てよう
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小学生低学年には「共感・安心・ほめる」が効果的
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小学生高学年以降には「納得・選択・信頼」がポイント
子どもは、大人が思っている以上に、親の声かけに影響を受けています。
怒るより、導く。押すより、支える。
その声ひとつで、子どもの行動は大きく変わっていきます。
……と、今になって分かるけど、当時はそんな余裕もなくて。
あの頃の自分に、「言い方ひとつで変わるよ」って、そっとアドバイスしてあげたくなります。
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